僕がまだ学生だった頃、家具やデザインと一緒に興味を持ったのが建築でした。

クラスメイトが持ってきたコルビュジェの雑誌がとにかく衝撃的で常に建築は憧れの存在でした。

数年後、1ヶ月半かけてヨーロッパの建築を見て回ったり、国内も様々な所に足を伸ばして建築を見に行きました。

   

こちらは、建築好きの方から教えていただいた一冊。

村井設計事務所が夏の間に利用する浅間山のふもとの山荘。

設計事務所が、図書館設計コンペのに取りかかる一夏の話です。

話の元になった建築家は、吉村順三。アントニン・レーモンドの元で働いた後独立されています。

軽井沢の山荘が有名ですが、個人的には内側の建築のイメージが強いです。

内の空間をどれだけ豊かにするか、それは吉村順三事務所で働いていた中村好文さんや手嶋保さんと言った建築家にも受け継がれていると思います。

話の中の建築に関わる内容はとても鮮明で、内なる情熱も感じますが、とても爽やかで一気に読んでしまいました。

家具に関する話も所々出てきて、建築と家具の関わりの近さも感じられます。

家具と建築は切っても切り離せません。

家具を設計するのは線の組み合わせですが、それが空間に置かれたことを想像できるか。しないか。ふたつには大きな違いがあると思います。

人がそこにいる事を想像するか、しないかも同様です。

内なる情熱を持って(家具にはそれを見せずに)家具作りをやって行けたらと思っています。

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